自家製ザワークラウトを使ったシュークルートガルニ

肌寒くなってきたので、黒板メニューのお肉料理に煮込みメニューが常設となります。
まずは定番、「シュークルート」。
フランスのアルザス地方の郷土料理で、乳酸発酵させたキャベツと、豚肉の加工品を煮込んだ料理です。
具材としては塩漬けの豚肉、ベーコン、ソーセージとじゃがいもといった内容にしていて、それぞれから抽出される味が三位一体となり作り上げられているのですが、実は味の要はキャベツだと思っています。
そもそも、”シュークルート”とはこの酸っぱいキャベツそのものを示す言葉なんです。
(具材の入った料理の方は”シュークルートガルニ”と別の呼び方もあったりするのですが)
フランス語ではシュークルート、ドイツ語ではザワークラウトと呼ばれるこのキャベツは”酢漬けキャベツ”と言われることが多いかと思われますが、これがそもそも間違いなんです。なにせ酢には漬けていないのですから。
この料理に使う酸っぱいキャベツは塩を揉み込んで常温で乳酸菌を増やしながら発酵させて酸味を出したもので、お酢は使っていません。
ヨーグルトやキムチ、日本の漬物と同じ原理です。
千切りにして塩とスパイスを揉み込んでキャベツから出てくる水分に漬けて様子を見ながら約10日、心地の良い酸味が生まれてきたら完成です。
ザワークラウトは缶詰で流通していて、多くのお店はこういったものを使っているかと思われますが、手作りのザワークラウトは格別です。
もちろん具材も全て作っていて、ベーコンは特に我ながら「うまいなぁ」と思って仕込んでいます笑
絵面的には大変地味ですが滋味旨いこの煮込み料理、是非アルザスワインと共にお召し上がりくださいませ。
皆様のご来店、お待ちしています!